従業員が心身ともに健康的な状態で働くためには、ストレス・マネジメントが必要不可欠です。
企業が従業員に行うストレス・マネジメントの方法には、4つの種類があります。
まず1つ目は、従業員が自分自身で行うセルフケアです。
ストレスを抱えてしまっていると感じた時に、運動や旅行などのようなストレスを発散するための行動を自発的に取ったり、時には有給休暇を取得したりする方法です。
企業としては、セルフケアについての教育や、有給休暇を取得しやすい環境づくりが求められるでしょう。
2つ目に挙げるラインケアでは、ストレスを抱えている従業員に対して上司や管理職が気づき、ケアを行っていきます。
これは、業務量や人間関係、業務上の問題など、従業員個人ではどうにもならないような問題に対処するために必要な解決方法です。
企業としては、管理職に対してストレス・マネジメントに関する研修などを行っていきます。
そのほかには、事業所内の産業医や保健師、人事部担当者などによるケア、そして事業所以外の専門機関や専門家によるケアが挙げられるでしょう。
50人以上の事業所では、産業医や衛生管理者の選任義務があります。
専門的な立場から、従業員のストレス・マネジメントに対して指導をしたり、必要な場合は外部の専門機関や専門家の紹介を行ったりしていくのです。
企業としては、従業員だけでなく、管理職や社内の専門家、社外の専門機関などがうまく連携できる、スムーズな仕組みづくりを整えることが求められています。